FFT Graph

音声ファイルのFFTスペクトルをPNGに書き出すツール

概略

FFT Graphは音声ファイルを読み込み、FFTスペクトルのグラフをPNG画像として保存するWindows用ツールです。PCMのWAVに加えて、DSF / DSDIFF (DFF) / WSDの1bit DSDをデルタシグマ変調のまま直接解析できるため、DSDのノイズシェーピング特性を含む全帯域のスペクトルを確認できます。

面倒な設定は不要です。ファイルを選んで「グラフ作成」を押すだけで、FFTサイズ・表示範囲・dBレンジを自動で決定し、Welch法による平均化済みのスペクトルを出力します。必要な場合のみ各パラメータを手動指定できます。

主な機能

画面

FFT Graph の操作画面
FFT Graphの操作画面。ファイルを選んで「グラフ作成」を押すだけで、空欄の項目はすべて自動で決まります。

パラメータ

空欄にした項目はすべて自動で決まります。下表は手動で指定したいときの各項目の意味です。

項目既定 / 例説明
入力 (複数可)解析する音声ファイル。複数選択で一括処理。WAV / DSF / DFF / WSD に対応
出力フォルダ空欄PNGの保存先。空欄なら入力ファイルと同じ場所に保存
モードスペクトル通常のスペクトル表示。トーン直下の微小ノイズフロアを見たいときは「ディープスペクトル」
チャンネルmix全チャンネルを合成。特定chだけ見るなら 1〜8 を指定
窓関数blackmanharris7項Blackman-Harris (低リーク・既定) / hann / flattop (振幅精度重視) / kaiser24 / rect (矩形)
縦軸amplitudeamplitude = dBFS (振幅) / density = dBFS/Hz (パワースペクトル密度)
FFTサイズautoautoは約1.5Hz/binを目安に自動選択。手動指定は 4096〜524288。大きいほど周波数分解能が上がる
開始 [s]0解析を始める位置 (秒)
長さ [s]自動解析する長さ (秒)。空欄ならPCM先頭60秒 / DSD30秒。「full」で全体を解析
平均フレーム自動Welch法平均のフレーム数。空欄で自動 (通常400 / ディープ8)
最低周波数 [Hz]20表示する下限周波数
最高周波数 [Hz]Nyquist表示する上限周波数
dB下限自動縦軸の下限 (dB)。空欄で自動
DPI150出力PNGの解像度
対数周波数軸オン横軸を対数表示。オフで線形軸
ピークを表示オン卓越ピークの周波数とレベルをグラフ上に自動で注記
CSVも出力オフスペクトルの数値データをCSVでも保存

以下はモードをディープスペクトルにしたときだけ使う設定です。

項目既定 / 例説明
基準トーン [Hz]1000フィット除去する基準トーンの周波数
高調波除去 [個]1基本波を含め、何次までの高調波を除去するか
スムージング [bin]自動スペクトルの移動平均bin数。空欄で自動 (ディープ時9)
トーンを残す (除去しない)オフ基準トーンを除去せず表示。フィット位置の確認用
倍々精度FFT (twofold, 低速)オフdouble-double精度で演算。128bit twofold float WAV の超低ノイズ解析向け (低速)

使い方

1. FFTGraph.exeを起動し、「選択...」から音声ファイルを選びます (Ctrl+クリックで複数選択)。出力フォルダが空欄の場合は入力ファイルと同じ場所にPNGが保存されます。

2. 「グラフ作成」をクリックすると、ファイル名に_fftが付いたPNGが出力されます。解析設定の空欄はすべて自動です。長さ未指定の場合、メモリ保護のためPCMは先頭60秒、DSDは先頭30秒を解析します (長さ欄に「full」と入力すると全体を解析)。

PCM (96kHz/32bit float) のFFTスペクトル出力例

出力例1: PCM (96kHz/32bit float、テスト信号)。10kHzトーンとノイズフロア。対数周波数軸、ピーク自動ラベル。

DSF (DSD64) のFFTスペクトル出力例

出力例2: DSF (DSD64、テスト信号)。1bitデータを直接FFTし、可聴帯域から1MHz超までを1枚で表示できます。

ディープスペクトルの出力例

出力例3: ディープスペクトル (-6dBFSの1kHz基準トーン入りテスト信号)。モードを「ディープスペクトル」に切り替えると、基準トーンをフィット除去した上でコヒーレントFFTを行い、トーンより200dB以上低いレベルに置いた-160dBFSの微小トーンとノイズフロアまで読み取れます。

動作環境

バージョン

1.0.02026/06/13初回リリース

ダウンロード

ライセンス関連

本ソフトウェアはMITライセンスです。ソースコードは上のリンクから取得でき、run.bat / build_exe.bat のダブルクリックだけで起動・exe化できます (Python 3.10以降が必要)。

exe版および動作には以下のオープンソースソフトウェアを使用しています。各ライセンス全文は同梱のTHIRD_PARTY_NOTICES.txtを参照してください。

連絡先

ご意見ご要望は info at pcmdsd.com もしくは Twitter@serieril まで